歌配信
OBSの歌枠の音ズレを直すには?歌声と伴奏の確認・調整方法
OBSの歌枠で歌声と伴奏に音ズレがあるときの確認方法。モニター遅延との違い、同期オフセットの調整方向とミリ秒の考え方、変更後の録画チェックを説明します。
OBSの録画で歌声と伴奏が同じ幅でズレているなら、早く届く側の音を遅らせて合わせるのが基本です。ただし、自分の耳に返る声の遅れや、視聴者に届くまでの配信遅延は別の問題です。まず、どこでズレを聞いているかを確認します。
この記事は、マイクと伴奏(オケ)をOBSで別々に扱っている歌配信を対象にしています。ミキサーや音楽制作ソフトで二つの音を混ぜてからOBSへ送っている場合は、混ぜる前の段階で調整する必要があります。
まず、どの音がズレているかを分ける
- 録画の歌声と伴奏がズレる
- この記事で扱う問題です。マイクと伴奏が通る経路を確認し、OBSの同期オフセットで調整できるかを調べます。
- ヘッドホンに自分の声が遅れて返る
- モニター音の遅れです。使っている機材のダイレクトモニターや、音楽制作ソフトのモニター設定を確認します。配信側の同期を変えても、この遅れがなくなるとは限りません。
- 声と口の動きが合わない
- 映像と音声の同期の問題です。伴奏とのズレと混ぜず、カメラやアバター映像を含む経路を別に確認します。
- 時間がたつにつれてズレが大きくなる
- 固定の時間差とは分けて考えます。同じ値のオフセットを入れるだけでは、開始時と終了時の両方を合わせられません。
視聴者から音ズレを指摘されたときは、最初にOBSで短い録画を作ります。ローカルの録画でも起きているか、配信のアーカイブだけで起きているかが分かると、調べる範囲を絞れます。
調整前の録画を残す
配信を止め、普段のマイク、伴奏の再生アプリ、エフェクトを使った状態で録画します。いつもの歌い方で、リズムが分かりやすい短いフレーズを数回歌ってください。伴奏はスピーカーではなくヘッドホンで聞くと、マイクへの回り込みを避けやすくなります。
録画を止めてからファイルを再生し、声が毎回遅れるのか、早く聞こえるのかを確かめます。歌い出し一か所だけで決めず、複数のフレーズを聞きます。演奏のタイミングによる違いと、機材やソフトの経路による時間差が重なるためです。
OBSから耳に返すモニター音だけを、調整完了の判断に使わないでください。 視聴者に送る音を確認するには、録画した出力を聞き返します。録画でマイクや伴奏が欠ける場合は、先に配信前の音声チェックで録画トラックと音源を確認してください。
マイクと伴奏が別の音として入っているか確認する
OBSの音声ミキサーで、マイクだけを鳴らしたときと、伴奏だけを鳴らしたときのメーターを見ます。声と伴奏をそれぞれミュートできるかも確認してください。
- マイクと伴奏が別々の項目なら、それぞれに同期オフセットを設定できます。
- 一つの項目に両方が入っているなら、その項目を遅らせても二つの音の関係は変わりません。
- 同じ伴奏がデスクトップ音声とアプリケーション音声キャプチャの両方に入ると、二重に聞こえる場合があります。
二重取り込みは同期調整の前に解消します。OBS公式のアプリケーション音声キャプチャの説明にも、デスクトップ音声との重複を避ける案内があります。
OBSの同期オフセットで調整する
「同期オフセット」は、OBSの音声出力のタイミングをミリ秒(ms)単位でずらす設定です。プラスの値を大きくすると、その音を遅らせます。 1,000ミリ秒は1秒です。必要な値は機材や音の経路で変わるので、他の人の設定値をそのまま正解にはできません。
- 音声ミキサーのメニューから「オーディオの詳細プロパティ」を開きます。
- マイクと伴奏の「同期オフセット」の現在値を控えます。すでに映像などに合わせた設定がある場合は、その目的も残します。
- 声が伴奏より遅れて聞こえるなら、先に届く伴奏側を遅らせます。声が早いなら、マイク側を遅らせます。
- 一度に両方を変えず、片方の値を少し変えて、同じ条件で録画し直します。
- 良くなった方向を確認しながら、調整を細かくしていきます。
たとえば、両方の設定が0ミリ秒で、マイク側が伴奏側より80ミリ秒遅いと確認できた場合は、伴奏側に80ミリ秒の遅れを加える考え方です。これは方向を示す例で、誰にでも合う推奨値ではありません。
両方の同期オフセットが0msの例です。
マイクは0msのまま、伴奏を+80msにします。
時間は右へ進みます。数値は調整方向を示す例で、推奨設定値ではありません。
声が遅いからといってマイク側のプラス値を増やすと、さらに遅くなります。結果が悪くなったら控えた値へ戻し、変更する音源と方向を見直してください。設定の意味はOBS公式の音声同期オフセットの説明でも確認できます。
時間差を測って合わせるなら、うたピタ
何度も歌って聞き返す方法では、歌い方のばらつきも入ります。うたピタでは、有線のイヤホンやヘッドホンをマイクへ近づけ、テスト音でマイクと音源の時間差を測定します。歌唱の上手さやリズム感を判定するものではありません。
音源の経路はデスクトップ音声、または音声出力キャプチャを前提に確認します。配信・録画を止めて使い、測定後は普段の設定に戻ったことと、実際の歌の録画を確かめてください。うたピタの製品紹介に対応する構成と入手先、うたピタの使い方に準備から反映までの手順をまとめています。
調整後は、歌の出だしと終わりを聞く
合わせたあとは短い確認で終わらせず、一曲の出だしと終わり付近を聞きます。声と伴奏だけでなく、表示している映像との関係も確認してください。
- 同じ程度のズレが残る:対象の音源と、設定した値を再確認します。
- 録画の途中からズレが変わる:開始時と終了時の差、使用デバイス、OBSのログを残して切り分けます。
- リバーブや音声の経路を変えた:以前の値を正解とせず、最終的に使う構成で確認し直します。
音量は合っていてもタイミングがズレることがあります。反対に、同期を合わせても声の埋もれは直りません。声が聞こえにくい場合は、歌声と伴奏の音量バランスの確認方法へ進んでください。
参考資料
- OBS開発者資料:音声同期オフセット — 設定が扱う音声の時間差。
- OBS公式:Application Audio Capture Guide — 音声の分離と重複する取り込みの注意。
- OBS公式:Multiple Audio Track Recording Guide — 録画トラックの扱い。